2014-11-08,Sat. その6

わたしは戸惑っている。運命の男とこんなに早く出会っていいはずがないのだ。わたしは戸惑っている。戸惑っている。戸惑っている。運命の男がはじめに差し出されてもいいのは、「幼馴染」という場合においてだけなのである。運命の男がはじめに差し出され幸せな結末を迎えた前例をわたしは思い出せない。わたしは恐れている。非対称性を。だから愛玩動物になろうとする。でも、わたしは愛玩動物になりきることができない。Jさんも私を、完全な愛玩動物としては扱ってくれない。ベッセル人は、人間と対等なのだ。あるいは、お互いに、対等なのだと錯覚しあっている。同じ形をしているから。言葉によるあるていどの意思の疎通が可能であるから。わたしたちはおままごとをしているに過ぎない。わたしはヒトではないし、だから愛玩動物として扱われるべきなのだ。わたしはヒトとして生きていけるほどつよい脳みそを持っていない。幸せなわたしが、幸せであることによってこの上もなく傷ついていることにお願いだから気づいてください。わたしが傷つくことに意味はない。わたしの言葉に意味はない。わたしは言葉の流れに沿って話の流れを捻じ曲げて、はじめとおわりではまったく違うことを述べる。