2015年8月20日(木)その2

私は境界がはっきりしていると感じたことがない。ものの輪郭がはっきりしていると感じたことがない。どこが線で、どこが面なのか、私にはわからない。壁に触っても、その感触は壁に触った私の掌が得たものなのか私に触られた壁が得たものなのかわからない。自分がどのように存在しているのかわからない。床は水面で、無数の鰐が泳いでいる。気づかれてはいけない。しかし、私は存在して鰐を認識しているのに鰐が私に気づいていないわけがあろうか?水はどれくらい深いのか。布団にしがみついて丸くなる私はパンを踏んで沼に沈んでいく少女のようだ。助けを求められる相手は存在しない。私に神はいない。私は神を信じていないし宇宙を信じていないし祖先を信じていないしアメリカ大陸を信じていないし世界を信じていない。認識できないことは罪だ。感じられないことは罪だ。忘れていてごめんなさい。気づけなくてごめんなさい。見ることができなくてごめんなさい。神は私かもしれないのにあなたを感じることができなくてごめんなさい。あなたの存在を信じることができなくてごめんなさい。