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2015年9月5日(土)

もうあの空気はどこにもないのか。
夜のはじまりをひとりでどこまでも歩いた。
あの街の空気を、忘れてしまった。まいにち、まいにち、あの街を彷徨った。あの街がわたしのすべてだった。今でもあの街はすぐ近くにあるのに、忘れてしまった。何時間も何時間も、あの街のなかを歩いた。あの街の夜をあの街の朝をあの街の夏をあの街の春を、わたしはあの街のすべてを忘れてしまった。
わたしはどこにもいない