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2015年11月16日(月)

昨日藤田先生と少年的な繊細さについて話したことを思い出している。藤田先生は私を二階堂奥歯と並べて、女性には珍しくそれを持った人だと語った。昨日の記事で私が挙げた数人はみなそういう意味で非常に繊細だ。
そのような意味での鈍さを持った人たちは私たちのような人間をとても鈍いと思っているかもしれない。

久し振りにTさんのことを考えはじめたら止まらない。Tさんはあるひとつの素晴らしい文化が、心地よい欲望にまみれた昔ながらの古本屋の空気が消えてしまうのをとても恐れているように見える。だから、後輩として私が育つのを望んでいたはずだ。しかし、私は遅すぎた。Tさんが私くらいの歳だったときは滅びの跫はこんなに大きく響いていなかっただろう。Tさんらはそのなかに深く身を沈めその一部となることができたけれど、私に与えられた椅子は、この暖かで馬鹿みたいな美しい文化の終焉を見届ける者としての椅子だ。






「藤原さんは」「ん?」「人が怖くないのね 自分が感じたことを素直にバラしちゃうなんて」「私が怖いのはーー自分が自分を傷つける時ーーギリギリ痛めつけて歯止めがきかないような時  すごく苦しくて「死ぬ」って感じる    いい人もイヤな人も私に都合のいい人も悪い人も…助けてくれる人も踏んづけてくれる人も色々いるけどさ 他人だもの 私を殺すことはできない… だから怖くない」槇村さとるおいしい関係11』集英社ヤングユーコミックス