2016-04-17,Sun.

「うるさいんだよ、本当に我慢してる奴は泣いたりしないんだ」と粗暴な口調で言うから私はもうほんとうに我慢できなくなって大声で叫んだ、泣き喚いた。そしたらそいつは黙らせようと私の頭を力一杯殴りつけた。私があらん限りの力を振り絞って悲鳴をあげたら今度は首を絞める。何度も、何度も。私が死んでもいいと思っていたに違いない。私の声は金属が震えるみたいな変な音になっていたけれど大きく響き続けた。そいつは毛布を私に被せ押さえつけた。私は窒息死しそうでもう声を出しているのかいないのかもよくわからなかった。私の声が止んだのだろう、そいつは毛布を剥がして今度は項垂れている。私は警察が来たら困るなと変に冷静に考えて、溢れてくる悲鳴を圧し殺した。堪えきれなくて、変な音が口や鼻から絶え間なく零れる。そいつが心配そうな顔で私を覗き込み頭を撫でようとするがなんでそんなことができるのか理解できない。そのうちそいつは一人で毛布を被って眠ってしまった。私は3時間ほど静かに泣き、それからやっぱりもうほんとうに駄目、死ぬしかないと思ってロフトに続く固い梯子に頭を打ちつけた。そいつが目を覚まして私を抱き寄せ、羽交締めにする。私が逃げようと踠いたら髪の毛を掴んで引き寄せようとする。その瞬間に私はもう一瞬たりとも生きてはいられないと思って台所の包丁で死のうとする、そいつは私を殴って包丁を仕舞い「あなたには死ぬ権利はないんだよ」と言った。おぞましいと思った。続けて「あなたにはなく権利もないんだ」と、したり顔から出るような声で(暗いし泣いていたから顔は見えない)。おぞましいおぞましいおぞましいおぞましい。私はそいつを愛していた、他の全てを愛するように。愛し続けなければいけないのだと思っていた。そしてまた愛されていると思っていた。しかしそいつは私のようには他の全てを愛してはいなかったしまた同じように、私のことも愛していなかっただろうと思う。はじめて話した時の震える声を思い出した。話題はそいつの周りで自殺した数人のことだった。私自身はもうほんとうに何をも我慢できるとは思えないし耐えられるとは思えないしやり過ごすことなんてもちろんできないし、このまま発狂してしまうことができないならどうにかして死ぬしかないと思う。明日はお能のお稽古なのに。先生に申し訳ないと心から思う。私は明日お稽古に行けるのでしょうか。どうやって?行けるのだろうけど想像もつかない。想像もつかないけどたぶん明日私はなんでもないような顔をしてお稽古に行くのだろうと思う。いままでもそうだったんだろう。ずっと。ずっと。でもそんなもんなんだとは思えない。私は限界だ。笑顔で、笑顔で、笑顔で、