2016-10-31,Mon.

私は「楽しさ」をここに表現することができない。「楽しさ」は儚い。「楽しさ」は書き留めたり記憶したりして反芻できるような類のものではないのだ。「楽しさ」の記憶はきらきら光るうつくしい砂糖粒のように私の指の間をすり抜けてゆく。指先に残る夢のように曖昧な甘さの予感。

 

幸せな一瞬を完璧に楽しみ尽くさなければならない。

私は幸せな記憶を思い出すことによっては幸せにはなれない。幸せな記憶たちは私を、身を刺すような深い悲しみと罪悪感の底に沈める。何が悲しいのかもわからないまま私は締めつけられ涙を流す。