2017-05-22,Mon. その3

家の中で蟻を見た。夢の歪みに実体を持たせたような行列を辿ると、昆虫の死体があった。猫が殺害したものだろうけれど、黒山の蟻だかりで何の虫やらわからない。大きさとちらりとのぞいた茶色の薄い翅を見てゴキブリかもしれないと思った。

蟻の集っているのが砂糖や、人間の食べ物でなくてよかったと、心から安堵した。食べ物は食卓から降りた途端、私にとって忌わしい穢らわしいものとなる。お菓子の欠けらや熟した果物の汁なんかが床を這って運ばれるなんて、考えただけでゾッとする。昆虫の死骸はうつくしい。蟻がずっと家の中に居たら困るので片付けなくてはいけないけれど。